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精密部品加工|福岡
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マスターブロックの直角面は、あらゆる測定・加工の基準となる。わずかな狂いが後工程すべてに影響するため、研削と測定を繰り返す「追い込み」の精度が仕上がりを決める。本稿では同業者向けに、てこ式ダイヤルゲージを使った直角出しの手順と、各工程の技術的根拠を解説する。
加工前のブロックは、平面研削盤で上下面を仕上げていても、側面は旋削・フライス加工のままで傾きが残っていることが多い。まずノギスや直角定規で大まかな傾きを確認し、どちら方向にどの程度傾いているかを把握しておく。

⚠ 研削前に磁気チャックへの吸着状態を必ず確認すること。基準面の密着が甘いと研削中に位置ズレが発生し、直角が崩れる。
直角面を一発で全面研削するのではなく、上端または下端に幅0.5〜1mm程度のランド(未研削面)を残した状態で粗研削を行う。

| 工程 | 切り込み量 | 備考 |
|---|---|---|
| 粗研削 | 0.02〜0.05mm/パス | ランド残し、形状追い込み |
| 中仕上げ | 0.005〜0.01mm/パス | スパークアウト2〜3回 |
| 仕上げ研削 | 0.002〜0.003mm/パス | 測定しながら微調整 |
スピンドル式(普通のダイヤルゲージ)は測定子が直線方向にのみ動くため、側面のような鉛直面への横当てには不向きで、測定姿勢が不安定になりやすい。てこ式はアーム先端のルビーボールが小さな力で多方向に追従するため、鉛直面への当て付けが安定し、繰り返し精度が高い。また最小目量0.001mm品を使えば、2/1000mmの管理が確実にできる。

管理基準:ダイヤルの振れ 2/1000mm(0.002mm)以内
| 工程 | 作業 | ポイント |
|---|---|---|
| ① | 傾き確認 | 研削前に傾き方向・量を把握。チャック吸着も確認 |
| ② | ランド残し研削 | 熱変形防止・測定基準点の明確化。仕上げ代を確保 |
| ③ | 測定・追い込み | てこ式ゲージで振れ0.002mm以内。冷却後に最終測定 |
マスターブロックの精度はすべての測定・加工の起点となる。「2/1000mm以内」という数字の背景にある手順と根拠を理解した上で作業することが、再現性の高い精度確保につながる。